第37章 一夜の夢

栗原舞歌が目を覚ましたとき、時計はすでに午前10時を回っていた。

ぱちり、と見開いた目に飛び込んできたのは、天井のシャンデリア。彼女は大きく息を吸い込み、荒い呼吸を繰り返す。

体のあちこちが、汗でぐっしょり濡れていた。

――夢、見てた。

それも、どうしようもなく恥ずかしい夢を。

しかも、夢の相手が流川瑛介だなんて。

昨日のあのキスをするまでは、流川瑛介はどこか距離があって冷たくて、手の届かない人だとばかり思っていた。昨日だって、たぶん雰囲気に流されただけ。お互い、つい――そういうものだと。

なのに。

誰もいない静かな夜に、頭の中で、流川瑛介との濃密な情事を勝手に描いてしまった...

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