第39章 私たちは本当に終わった

幸いにも、彼女は勝った。

死ぬ覚悟で睨み返した瞬間、悪魔みたいな育ての親のほうが、先に怯んだのだ。

結局、罵声だけ吐き捨てて去っていった。

――けれど、栗原舞歌はわかっていた。養父が、そんな程度で諦めるはずがない。

それからというもの、眠るたびに枕の下へ、先の尖ったナイフを忍ばせた。

やがて奨学金を勝ち取り、寮に入ったことで、ようやくあの悪夢は終わった……はずだった。

それ以降の歳月、舞歌は自力で生きる術を覚えた。二人とは一切関わりたくなかった。

なのに、あいつらは幽霊みたいに、何度も何度も絡みついてくる。

昔は殴る蹴る。やがて手を上げられなくなると、今度は金。金、金、金。底...

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