第53章 悪行を認める

一時間半後。

車はほどなくして、再び倉庫の入口へ戻ってきた。

千崎謙人はドアを乱暴に押し開けると、迷いなく中へ踏み込む。秘書がぴたりと後ろにつき、二人とも顔色は最悪だった。

倉庫の中では、逃走を防ぐためボディーガードが養父母の両手を背中で縛り上げ、床へ放り投げていた。

千崎謙人が引き返してきたと見るや、二人はもぞもぞと身をよじって起き上がろうとし、媚びた笑いを顔いっぱいに貼りつける。

だが――千崎謙人の陰りきった目に射抜かれた瞬間、その笑みはひきつり、固まった。

待って。何か、おかしい。

そう気づいたときには遅い。胸の奥から、ぞわりとした恐怖が一気にせり上がった。

「千崎社長...

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