第5章

マッシモ視点

 通話が切れた瞬間、俺は呆然と立ち尽くした。

 画面には無情にも「通話終了」の文字。すぐさまリダイヤルする。一度、二度、三度……だが、すべて電源が入っていないというアナウンスに阻まれる。

「クソがッ!」

 俺はスマホを壁に叩きつけた。液晶がひび割れ、蜘蛛の巣のような模様を描く。

「マッシモ? どうしたの? こんな夜中に……」

 ベッドから身を起こしたクラウディアが、シーツを体に巻き付けながら不安げに声をかけてくる。俺は彼女には目もくれず、ジャケットをひっつかんで部屋を飛び出した。

「エリーゼの家だ!」

 階下で待機していたマルコに俺は怒鳴りつけた。

「今すぐ出...

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