第113章 白石さん、あなたの負けです

「確かに……水彩画の“縁”を描いたのは小泉さんよ! 二枚を違和感なく一つにまとめ上げたのも、小泉さん!」

数秒の沈黙のあと、女性審査員が興奮したように声を上げた。

「ここまで綺麗に融合させられるなんて……小泉星菜、あなたの才能、凄すぎるわ!」

『救い』が、いま目の前にある完成形になったのは――本当に小泉星菜の手柄なのか。

その言葉を聞いた途端、会場中の視線が小泉星菜へ吸い寄せられる。熱を帯び、露骨なほどに眩しい眼差し。

「同じ二人で描いたのに、星菜は自分の絵を拓弥の絵に“溶かし込めた”。なのに白石さんにはそれができなかった。川島さん、松原さん、どの面下げて『白石さんのほうが星菜より...

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