第222章 まだ恋人ではない

「相手があなたなら、苦しいなんて思わない」

真崎はすぐには返さず、考え込むように視線を泳がせた。

しばらくして、改めて星菜を見据える。声音は低く、真剣そのもの。

「星菜。前の恋で、たくさん傷ついたのは知ってる。だから今の君は、恋に対して怖さがある。俺が何回『好きだ』って言っても、きっと疑ってしまうんだろう」

「……それでいい。俺は待てる。どれだけでも」

「それに、最初から負ける覚悟もしてる。星菜、俺は臆病じゃない。俺の気持ちが永遠に報われなくても、君を恨んだりしない」

どれだけでも、待つ――?

星菜はまつげを震わせた。長い沈黙のあと、ようやく腹を決めたように真崎へ視線を上げる。...

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