第27章 彼の心は偏っている

「小泉星菜、そんなにデザイン画を描いて何になるの? 真哉はあなたを嫌ってる。外で働くなんて、許すわけないじゃない」

「……あ、そうだ。信じる? 私がちょっと甘えれば、真哉はあなたのデザイン画を両手で捧げるみたいに、私の前に差し出してくるわよ?」

あの動画の最後で、白石菜々子はそうやって小泉星菜を嘲った。

では、小泉星菜は――。

目尻を赤く滲ませながら、小泉星菜は一言ずつ、噛みしめるように白石菜々子へ告げた。

「そんなこと、ない……真哉は、私にそんなことしない。私は……彼の妻なの。彼は言ったの。私を愛してはいなくても、私が必要とするときは、ちゃんと尊重するって」

そう。確かに、松原...

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