第36章 浮気相手は叱られて当然だ

世界に二つとない真珠を脇へ放り投げて、ゴミみたいなものを宝物扱いするなんて――松原聖矢も、あの父親も、つくづく愚かだ。

……けれど。愚かなのは、むしろ好都合。

今村拓弥は、松原聖矢のその愚かさが大好きだった。できることなら、これからもずっと、変わらず愚かでいてほしい。

拓弥は小泉星菜のスマホ画面をちらりと見て、胸の奥で冷たく嗤う。

だが顔を上げ、星菜へ視線を向けた瞬間、唇には素直で無邪気な笑みが乗った。まるで、まだミルクの匂いの残る子猫みたいに。

「小泉さん。松原聖矢が親子イベントに来てほしくないなら、僕も学校のイベントには行きたくない」

「どうせゲームの時間になったら、松原聖矢...

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