第42章 今村拓弥が手段を使い始めた

小泉星菜?

あのとき祖父が脳血管の閉塞で倒れた際、命を取り留められたのは――彼女が探してきた医師のおかげだったのか。

松原尚美がいま口にした話は、松原真哉にとって初耳だった。スマホを握ったまま視線を落とし、理由もなく胸の奥がざわつく。

後悔。

小泉星菜に向けてきた関心も、労りも――たしかに、あまりに少なかった。

『ねえ、お兄ちゃん? まだいる? 私の話、聞いてる?』

返事を待っても沈黙が続き、電話口の尚美は露骨に機嫌を悪くした。

『小泉星菜、絶対わざとだよ。きっと私たちに隠れて横山さんに何か言ったんだ。じゃなきゃ、私とママが横山さんのところへ行ったとき、あんな最悪な態度になるわ...

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