第43章 この世界は本当に狭い

「どうした?」

星菜の顔色がさっと変わったのを見て、今村真崎はすぐ路肩に車を寄せ、停めた。

「……何でもない」

小泉星菜は無表情のまま、発信者が松原真哉の着信を切る。

それから顔を上げると、今村真崎に向けて柔らかく微笑んだ。

「帰ろ。昨日、仕事を遅らせてまで病院に来て助けてくれたお礼に……今日はあなたと拓弥に、ラムチョップ焼いてあげようか。拓弥が言ってたの。あなた、羊肉が好きなんでしょ?」

「ラムチョップか。そりゃ楽しみだな」

これ以上話したくないのが分かり、今村真崎は深掘りしない。くすりと笑って、再びエンジンをかけた。

そのとき――誰も気づかないまま、星菜のスマホ画面がもう...

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