第49章 白石菜々子は本当に幸運だ

「お前……」

平野康介は彼女の手元に視線を落とし、声音を一段と重くした。

「さっきのは、どういう意味だ。友だちが行方不明? いつからだ。どこで消えた?」

「週末に、友だちが病院に来たの。そのあと、連絡がつかなくなった。松原真哉に攫われたんじゃないかって……」

小泉星菜は乾いた笑いを二度漏らす。勝手に赤くなる目元が、止められなかった。

「真哉がその子を閉じ込めてるって言うなら、根拠はあるのか?」

平野康介は彼女を人気のない場所へ引き寄せ、沈んだ目でまっすぐ瞳を覗き込む。

「星菜。この間ずっと国内にいなかったけど、お前と真哉の間で起きたことは全部知ってる」

「今のお前たちの結婚は...

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