第73章 小泉さん、彼らはあなたを信頼しない

「わ、私……」

白石菜々子は彼に怯えきっていた。唇をもごもご動かして、ようやく小さく言い訳をこぼす。

「聖矢がどうして急にこうなったのか、私にも分からないの。普通、私が食べさせたものなら、アレルギーなんて起きないはずで……」

「いい。そういう話は後だ。今はまず命を助ける」

松原真哉は一度ぎゅっと目を閉じ、怒りを押し殺すと、少し離れた場所にいる小泉星菜へ視線を向けた。

小泉星菜は聖矢の母親だ。これまでも聖矢がアレルギーを起こしたとき、対処してきたのは彼女だった。星菜が本気で助ける気になれば、聖矢はきっと危険域を脱する。

「症状を見る限り、確かにアレルギー。しかもかなり重い……まず救...

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