第17章 すべては伊代妃奈を指し示す

伊代妃奈は、男の言葉に含まれた侮辱に刺され、さっと顔色を失った。

震えを噛み殺した声で言い返す。

「……見てわからないの? あなたの息子、写真の中でどれだけ不機嫌そうか」

「俺の息子が機嫌いいかどうか、お前に口出しされる筋合いはない」

庄司景悠の忍耐は尽きていた。彼は伊代妃奈の手首を乱暴につかみ、骨がきしむほどの力で締め上げる。

「お前が何様だ。俺の家のことに指図できる立場か」

「放して!」

もがいた拍子に背中が机の角へぶつかり、伊代妃奈は「……っ」と息を詰めた。庄司景悠も反動で体勢を崩し、そのまま彼女へ覆いかぶさる。

距離が一気に詰まる。吐息が絡み、あまりにも艶っぽい姿勢に...

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