第38章 お前の目には、俺たちはどんな関係?

すべてを終えると、庄司景悠は背筋を伸ばし、口元の水滴を乱暴に拭った。喉は潰れたみたいに掠れている。

「……出ていけ」

医師と林田白弥は目を合わせ、黙って病室を出た。

扉が閉まる。

壁にもたれた林田白弥は、長く息を吐き出した。今夜の出来事は、ここ十年のどんな修羅場よりも刺激が強い。

庄司景悠とは長い付き合いだが、あそこまで取り乱した姿は一度も見たことがない。

やがて庄司景悠が病室から出てくる。顔は、いつもの氷みたいな無表情に戻っていた。

「……ひとまず山は越えた」

林田白弥は煙草を差し出すが、景悠は手を振って断る。

「おまえ、あの子に惚れたな」林田白弥は自分で火をつけた。

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