第40章 彼女を君の本当の母親にしてみせる

庄司景悠が会社から戻ったばかりだった。

「パパ!」

庄司沢弥が小さな砲弾みたいに飛び込んできて、ぐっと顎を上げたまま、ぷくっと頬を膨らませて詰め寄る。

「ママ、病気なんでしょ? どこの病院? ぼく、会いに行く!」

庄司景悠の眉間に深い皺が寄った。

――なぜ知っている。

「誰に聞いた」

「誰でもいいだろ!」庄司沢弥は一歩も引かない。「早く連れてって! 去年……じゃない、会いに行く!」

言い間違えに、庄司景悠の目がわずかに細まる。だが、伊代妃奈の容体はようやく落ち着いたところだ。ここで余計な刺激は入れたくない。

「大丈夫だ。お前は家にいろ。どこにも行くな」

「やだ!」

首を...

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