第49章 勝ったら、知りたいことは何でも答えてあげる

伊代妃奈は「バタン」と客間のドアを閉め、そのまま内鍵をかけた。

扉に背を預けた途端、身体がずるずると床へ崩れ落ちる。

全身から力が抜けていた。根こそぎ、奪われたみたいに。

庄司景悠――怖い。

あれはもう、人じゃない。悪魔だ。

両手で顔を覆った瞬間、こらえていた涙が一気にあふれた。

今すぐ出ていかなきゃ。

庄司沢弥を連れて、団子も連れて、三人でここを離れないと。

伊代妃奈はどうにか立ち上がると、ふらつく足でベッドへ駆け寄り、スマホを掴んだ。震える指で番号を押す。

コールはすぐに繋がった。

「もしもし、妃奈? どうしたんだ」

受話口の向こうから聞こえてきたのは、立花郎生の穏...

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