第44章 対面

原田社長は、まるで何か冗談でも聞いたかのように鼻で笑った。

「池川デザイナー、事実はもう目の前に出ているんですよ。それでもまだごねるおつもりですか。先方のデザイナーもお忙しいんです。こんな茶番に付き合っている暇はありません」

「茶番かどうかは、当人同士で話せばはっきりします」

池川里緒の態度は一歩も引かなかった。

「本当にオリジナルの制作者なら、自分の設計したものについて、細部のひとつひとつまで説明できるはずです。どういう意図で、どんな判断を重ねたのか。全部、頭に入っていて当然です」

そこでいったん言葉を切り、冷えた視線を原田社長へ向ける。

わずかに泳いだその目を、逃さない。

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