第48章 迎えに来てくれないのか

池川里緒は言われたとおり顔を上げ、父の目をまっすぐ見返した。

「この道は、君が自分で選んだのか」

父の問いに、池川里緒は頷く。

「うん」

「本当によく考えたんだな? 後悔しないか?」

「考えたよ。後悔もしない」

父は数秒、黙って娘を見つめた。その瞳の奥に疲れはある。けれど同時に、揺るがない覚悟もあった。

やがてゆっくりと頷き、手を伸ばして娘の肩をぽんと軽く叩く。

「よし。君が自分で考えて決めたことなら、父さんは応援する」

「友輔!」

松井美海が慌てたように声を上げる。

けれど父は片手を上げ、妻をなだめた。

そして改めて、池川里緒に向き直る。

「池川家の娘が、誰かのた...

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