第49章 こんなにも我慢できない

池川里緒は、ほとんど反射みたいに窓辺へ歩み寄り、下を見下ろした。

すると、重久瑛介がパジャマにスリッパ姿のまま、冷たい夜風の中に立っていた。顔を上げて、まっすぐ池川里緒を見つめている。

池川里緒は咄嗟にコートを掴むと、そのまま階段を駆け下りた。外へ飛び出し、瑛介の肩にそれを掛ける。寒さから庇うように、ぎゅっと抱き寄せた。

重久瑛介は目の縁を赤くし、ひどく傷ついた子どもみたいな顔で彼女を見た。

「君が離婚するって言ったとき、俺、本当に生きていたくなかった。君は俺から離れちゃだめだ。いなくなったら、俺……死んでしまう」

その言葉に、池川里緒は胸が引き裂かれそうになった。瑛介を強く抱きし...

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