第56章 離婚について語る

重久瑛介は、静まり返ったスマホの画面をじっと睨みつけていた。朝から胸の奥に燻っていたどす黒い苛立ちが、時間が経つほどにじりじりと勢いを増していく。

苛立たしげにネクタイを緩め、がらんとした執務室を二、三度歩き回る。だが結局、堪えきれなかった。

スマホをひったくるように手に取り、ずっと最上部に固定したまま、長いこと新着のないトーク画面を開く。指先に力を込め、画面を叩くように打ち込んだ。

【昨夜のこと、お前から言うことはないのか】

送信。

一秒、また一秒と過ぎていく。

重久瑛介の眉間の皺は、ますます深くなった。

しばらく辛抱強く待ってみたが、反応はない。完全に無視されているという息...

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