第十二話

彼女の言葉は、柔らかくて鋭い刃のようだった。「面倒を起こしに来た人」という烙印を、静かに、しかし確実に私の胸に押しつけてきた。

蒼太が雪萌の腕の中から顔を上げ、私を見た。

「ママ」と彼は言った。声は小さくなかった。廊下の空気を切るように、はっきりと私の耳に届いた。「何しに来たの?」

「……会いに来たの」と私は答えた。

「会いに?」彼は笑った。子どもの笑い方ではなかった。大人から学んだ、近づく者を拒む冷たさをはらんだ、あの笑い方だった。「親権を取りに来たんでしょ?ぼくを養う何があるの?レゴだって買えないくせに」

彼の視線が私の体を上から下へとなぞり、洗いすぎて色の褪せたコートの襟...

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