第一百二十話

発表会まで、あと四十八時間。

佐伯は作業台の前に座り、厚さの違う三冊のファイルを広げていた。証拠リストを一枚ずつ確認し、表現が曖昧な箇所には鉛筆で縦線を引き、後で原本と照合するためのしるしをつけていく。彼女はいつもそうだった——私たちを信用していないわけではなく、発表会での一言一句が、桂木に反論の隙を与えかねないと知っているからだ。

私は彼女の斜め向かいに座り、ページをめくる手を黙って見ていた。

「1975年の写真の原本ですが、」佐伯が顔を上げた。「朝倉先生のところから、今日中に届くと確認できていますか?」

「午前中に届きました、」私は答えた。「二層目に入れてあります。」

彼女は視線...

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