第一百二十二話

発表会の会場は、表参道にあるガラス張りのビルの最上階にある展示ホールだった。

晋作さんが選んだ場所だ。澪が東京で初めて作品を発表したのも、この通り沿いのどこかにあった、今はもう消えてしまった小さなギャラリーだったと彼は言っていた。意図してのことかどうか、私にはわからない。でも落地窓の前に立って、下に並ぶイチョウ並木が金色の一本線を描いているのを見たとき、胸の中の何かがすっと落ち着いた。

公証役場の担当者はすでに所定の位置についていた。業界団体から三名の理事が来ていた。葵の編集部がカメラをセットしていて、Ravenは前列左側の椅子に腰かけ、腕を組んで目を閉じていた。うたた寝しているようにも、...

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