第一百二十六話

黒崎がその監視カメラの静止画をテーブルに置いたとき、誰も口を開かなかった。

タイムスタンプは昨夜のものだった。白いワンボックスカーが倉庫の脇扉に停まっていて、荷台が開いた状態で、折り畳み式のストレッチャー、医療用の拘束帯、そして酸素ボンベが整然と積み込まれていた。

裁判所へ向かう車の荷台に載せるものではない。

「搬送用の機材です」黒崎の声は平静だった。「ルートの終点も確認しました。その道は幹線道路をすべて避けていて、最寄りのコンビニの防犯カメラが届かない区間が五百メートルあります」

佐伯先生は眼鏡を外して、レンズをクロスで拭いた。すぐには何も言わなかった。

私はその画像を見つめなが...

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