第一百二十七

護送車列は朝八時に出発した。

三台の車、標準的な車間距離、黒崎が事前に二度確認したルートを走っていた。

私は二台目の後部座席に座り、澪が私の肩に寄りかかっていた。彼女の手には小さな巾着袋が握られていた。昨夜、美鈴がそっと渡したものだ。中に何が入っているのか私には分からなかったが、澪はずっと手放さなかった。

窓の外の街はまだ完全には目覚めていなかった。コンビニの看板が灯り、誰かが自転車を押しながら交差点を渡っていく。普通の朝だった。

凛人は三台目の車にいた。

彼がそこにいると分かっていた。自分が呼吸していると知っているのと同じように。その思いが、不思議と私を少し落ち着かせた。

黒崎...

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