第一百二十八

手術室のドアが閉まった瞬間、自分の心臓の音が聞こえた。

比喩じゃない。本当に聞こえたのだ——一回、また一回、誰かが耳の奥で空洞な何かを叩いているみたいに。

廊下は白かった。照明も白かった。空気の匂いさえ白かった——消毒液の白、冷たくて、重さのない白。私は壁に背をつけて立っていた。座るべきだとわかっていたけれど、足が言うことを聞かなかった。ただそうして体を支えていた。風に曲げられても、まだ折れていない葦みたいに。

手術室のランプは、まだ点いていた。

黒崎は廊下の端に立って、うつむいたまま、スマートフォンの画面を点けては消していた。こちらへは来なかった。わざとだとわかった——何を言えばい...

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