第一百四十二話

追加起訴の委任状には、昨日サインをした。

その事実を頭の中で一度なぞって、それから手放した。重要じゃないからではなく、もう終わったことだから。考える必要がない。

工作室の照明は白い。少し冷たい白。私はライトボックスの前に立ち、母の原稿を一枚ガラス板の下に滑り込ませ、裏から光を透かしてみた。六芒星の線画。鉛筆で下描きをして、部分的にペン入れで輪郭を強調してある。筆致は迷いがなくて、線の転折も躊躇していない。

母はこれを描いたとき、何を考えていたんだろう。

もう自分が持たないと、そのとき気づいていたんだろうか。

原稿をライトボックスから外して、慎重にファイルへ戻した。椅子に座っ...

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