第一百八十話

披露宴の会場は、こぢんまりとしていた。

凜人が決めたことで、私は反対しなかった。港区にあるような大型バンケットホール、三百席の煌めきなんて、私たちには必要なかった。円卓は七つだけ、満席になってもせいぜい三十人ほど——でもその顔ぶれは、一人残らず見知った人たちだった。

私は入口に立って、梅おばさんと澪が最後の一束の白いリューコフィラムを細口のガラス瓶に挿し終えるのを眺めていた。胸の中に、言葉にならない静けさが広がっていた。

穏やかさとは、少し違う。誰かにそっと支えられて、もう落ちていかないと分かっている——そういう種類の静けさだった。

Ravenは窓際に立っていた。背後に東京湾の夜景を...

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