第八十二話

公判から三日後、朝倉家の法務チームの会議室。

晋作は長テーブルの端に座り、目の前に三冊の書類を広げていた。まるですでに並べ終えた将棋の盤面のようだった。会議室の照明は温かみのある黄色で、頭上のシャンデリアから降り注ぎ、テーブルの上にいくつもの光の輪を落としていた。佐伯は隣に座り、メモを取っていて、ペンの先が紙の上でさらさらと音を立てていた。私は晋作の右隣に座り、凛人は左隣にいた。彼は椅子の背に手をかけ、指先で木の木目の上を静かに叩いていた。

「白河商事が当時結んだ『買い取り』契約ですが」と晋作は言い、一冊目の書類をテーブルの中央に押し出した。「筆跡鑑定の結果が出ました。」

私は書類...

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