第九話

「盗作された作品の名前は『星屑』。原作者は私です」

「私の名前は——朝霧星音」


午前九時、家庭裁判所。

受付窓口の担当者は四十代の女性で、黒縁眼鏡をかけ、まるでマニュアルを読み上げるように話した。私の申立書を受け取ると、「離婚調停」の受理欄にスタンプを押した。

カチャン。

私はペンを取り、「親権者」の欄に自分の名前を書いた。

朝霧星音。

右手が震えていて、字が少し歪んだ。一画一画、自分の作品にサインするように。

「朝霧さん」担当者が眼鏡を押し上げた。「定職はお持ちでない、ということですね?」

「はい」

「収入は?」

「ありません」

彼女がちらりと私を見た——...

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