第九十六話

懸賞が出てから十日後、市場に「繁星の真作」が現れた。

胸元に飾るブローチ。六芒星の台座だが、配置は母のものとは違った——繁星の六芒星はもっと鋭い、削り出したダイヤモンドのような尖り方をしていた。銀糸が螺旋を描いて巻きついているが、角度がどこか硬い。定規で測ってから巻いたような、手から自然に生まれる流れが欠けていた。宝石はタンザナイト。カットは繁星の代名詞とも言われる「星芒カット」だと言われていたが、照明の下で切り面が返す光は死んでいた。鏡のように反射するだけで、何も語りかけてこない。

買い手は派手に動いた。八百万ドル。SNSには高らかに宣言が投稿された——この作品を「繁星グローバル巡回展...

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