チャプター 118

私たちは手入れの行き届いた敷地を抜けてカーブする私道へと入った。近づくにつれて錬鉄製の門が自動で開き、私たちの動きを追う防犯カメラが一瞬見えた。

「愛しの我が家へようこそ」アレクサンダーがアストンマーティンを曲がりくねった車寄せへと導きながら言った。

カーター家の邸宅がその全貌を現したとき、私は文字通り、ぽかんと口を開けてしまった。それはただの大邸宅ではない。ほとんど宮殿だった。少なくとも三エーカーはあろうかという土地に広がり、モダンな建築様式は、威圧的でありながらどこか人を招き入れるような雰囲気を醸し出していた。

「嘘でしょ……」私は息をのんだ。「本当にこんなところに人が住んでるの?」

「こ...

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