第三四十三章

アレクサンダー

大道芸人の投げ上げた燃えるトーチが夜空に弧を描き、脈打つ電子音楽に合わせて、一回転ごとが寸分違わず決まっていくのを見つめていた。周囲の人だかりはいつの間にか膨らみ、皆が携帯電話を高く掲げて、その見世物を撮っている。

「実に見事だろう?」隣から声がした。濃いアラビア訛りが耳に残る。

ちらりと横を見る。日に焼けた手と穏やかな目をした年配の男が、心から感心した様子で芸人を眺めていた。

「ええ、見事ですね」そう答えた。

「ドバイは初めてかね?」

「いいえ、何度か来ています。仕事で」

男は分かったようにうなずく。「アメリカ人はいつも仕事だ。楽しみというものがない」

思わず...

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