第153章

「実験群では、脊髄損傷後十四日目に、局所投与したノゴエー受容体拮抗薬によって、神経軸索の著明な再生性スプラウティングが観察された。長さは対照群と比べて三七・四パーセント増加し……」

それは、いつの間にか彼らのあいだにできあがった、新しい言葉なき了解だった――互いに承認し合う、ひとつの演技。ダイアナは彼が聞いていると知っていて、彼もまた、彼女がそれを知っていると分かっていた。

読み進めて半ばに差しかかったとき、ベッドの男がふいに身じろぎした。心拍や呼吸の変化ではない。

ルパートの眉間がわずかに寄り、喉仏がこくりと上下する。

ダイアナの朗読はそこでぷつりと途切れた。本を置き、身を乗り出す。...

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