チャプター 156

午前四時、ダイアナはエリサのアパートを音もなく出て、病院へ戻った。

特別ケア病棟の扉を押し開けた瞬間、窓辺にもたれかかる人影が目に飛び込んできた。

ルパートは灯りも点けずにそこに立っていた。輪郭は闇に溶けかけ、ほとんど一体化している。

いつものけばけばしい装いではない。黒の簡素な服装が、鋭く、峻厳な気配をまとわせ、普段の彼とはまるで別人だった。

扉の開く気配に、彼が振り向く。

ダイアナは何も言わない。ただ向かいに立ち、静かに探るような目を向けた。そこに非難はない。感情を削ぎ落とした、純粋な問いだけが宿っていた。

空気の沈黙が、息苦しいほど重い。

やがてルパートが口を開いた。声には...

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