チャプター 186

「ヴェルモラ市? ウロボロス社があった、あのヴェルモラ市?」エリサはダイアナに顔を寄せ、ささやいた。

ダイアナは小さく相槌を打って応えた。

「すごい偶然! たった今その手がかりを見つけて、しかも出張でそこへ行くなんて。ねえ、これってあなたの彼が仕組んだの?」エリサは「全部お見通しよ」とでも言いたげに眉をくいくいと動かした。

「相関は因果を意味しないわ」ダイアナは指先で画面を滑らせ、別のファイルを呼び出した。「ヘルヴィオン研究所は、世界最高水準のヒト以外の霊長類試験施設を持っているうえ、欧州医薬品庁との臨床応用ルートも途切れがない。現段階で彼らを選ぶのが最適解よ」

「はいはい、最適解ね」...

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