第二十八章

ローレンの職業的な勘が即座に働いた。「どんな種類の組織ですか?主眼は?」

「ラッセル・グループ・グローバル慈善財団だ。目的は一つ、使命も一つ――希少疾患の研究と治療」

ローレンは草案に記された桁外れの初期資金額と、今後は年次収益の一定五パーセントを固定で投じ続けるという約束を見つめ、息を呑んだ。

これは慈善ではない。底の見えない研究という穴に、札束を突っ込み続ける行為だった。

「ラッセル社長、取締役会が……」

「許可は求めていない。それに、財団は理事長主導の体制で運営する。グループの取締役会から独立させ、研究の自律性は最高水準にし、資金配分の裁量も全面的に持たせる」

ローレンはうな...

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