第二十四章

ダイアナは乾いた唇をそっと動かした。

ルパートはすでに起き上がっていて、ぬるま湯に浸した綿棒で慎重に彼女の唇を湿らせていた。

「手術は成功した。執刀はギャレット・ハワード医師。低侵襲の腹腔鏡手術だ」

ダイアナはそれ以上、何も尋ねなかった。

ルパートがヴェルモラ市に姿を現したその瞬間から、自分が最良の医療資源を与えられるのだとわかっていた。

ギャレットがチームを連れて回診に来ると、ルパートは少し脇へ退き、真剣に耳を傾けた。ダイアナから見えない角度で携帯端末を構え、要点となる指示を記録までしている。

「術後六時間は少量の水を許可。排ガスがあってから二十四時間後に流動食開始……」

「創...

ログインして続きを読む