チャプター 257

ルパートは彼女を邪魔しなかった。そのまま屋内へ入っていった。

ほどなくして、温かいミルクの入ったカップを手に戻り、彼女のそばの小さなテーブルにそっと置いた。

彼は腰を下ろさない。代わりに中庭の端まで歩いていき、園芸ばさみを取り上げると、蘭の枝を切り始めた。

陽の光は申し分なく、風はやさしい。

ダイアナは本の最初の頁を開いたが、文字が一つも頭に入ってこなかった。

視線は紙面を滑り、遠くにいるルパートへと落ち着く。蘭を丁寧に手入れしている姿へ。

彼はスーツの上着を脱ぎ、白いワイシャツ一枚になっていた。袖は前腕までまくり上げられ、引き締まった滑らかな輪郭がのぞく。

生来まとっている威圧...

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