第293章

ルパートは、雨に濡れそぼったブランコを見つめるダイアナがそこに立っているのを見た。

彼女は近づかなかった。

ただ、見ていた。

あの絶対に安全な聖域は、彼女のために造られたものだ。

そして今、ついに――外の世界へ通じる小さな窓が、しかも彼女自身が握る鍵で、開いたのだった。

二か月後、南米の技術学院に通う二年生の青年のもとへ、「ダイアナ・ヨーク」から二通目の手紙が届いた。

そこに言葉はない。訂正の入った系統図が一枚入っているだけだ。

彼が犯した三つの誤りは赤ペンで丸が付けられ、その脇には感情の色を一切帯びない簡潔な式が、正しい導出を示していた。

帰還ループの利得計算に関する最後の誤...

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