チャプター 52

ルパートの部屋では、カーテンがきつく引き絞られ、中庭に復旧した灯りを遮って、そこにはただ純然たる闇だけが残されていた。

黒い影が猫のように窓から音もなく滑り込み、無音のまま床へと降り立つ。

クルーズの書斎、その秘密の小部屋で、壁に埋め込まれた金庫の中には、たしかに彼の求めるものが入っていた――何年にもわたる資金のやり取りを記した元帳だ。

彼は極小カメラで各ページを手早く撮影したが、元に戻そうとしたとき、最後の区画だけがきれいに破り取られていることに気づいた。

最も肝心な部分が、消えていた。

誰が持ち去った? ディアナの妖しくも息をのむほど美しい顔が、ルパートの脳裏をよぎる。このディア...

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