チャプター 98

受付嬢の顔色がさっと青ざめた。そこにいたのはスティーヴン・ブラウン――アイアンスパイア・デザイン・グループの「伝説」とまで呼ばれ、ここ五年、個人として一件の案件も直接手がけていない男だった。

その彼が今日、ジョンに会うと承諾しただけでも、すでに破格の栄誉だった。

スティーヴンはジョンに視線すらくれない。その目は、応接のローテーブルいっぱいに広げられた設計図へ落ちた。ひと目見た瞬間、足が止まった。

彼は近づき、手描きの図面を取り上げた。表情は軽い興味から、研ぎ澄まされた集中へ、そして驚愕へと塗り替わっていく。

「これを描いたのは君か?」スティーヴンが言った。ディアナを、初めて真正面から見...

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