第104章父と息子

ジョンはハンドルを握る手に力をこめた。後部座席で交わされる会話が、耳に突き刺さるようだった。

マシューはメイソンの問いかけを、取り乱すことなく受け止めていた。

「俺に重い持病がある、という噂がずっと消えない。母は、結婚すればその噂も収まると信じている」

「だが、おまえの母親はな。今回おまえが連れて帰った妻が相当気に入らないと言っていたぞ」

メイソンの視線は、感情のないままマシューに留まった。何を考えているのか、読み取れない。

「受け入れる努力をすべきだ」

マシューの声も同じくらい冷たかった。親子のやり取りは、冬の朝の空気のように生気がない。

ジョンはバックミラー越しにおそるおそる...

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