第115話悪魔の取引

スカーレットは胸元をかばうように両腕を抱え、屈辱に燃える目でジェイコブをにらみつけた。だが、その視線に実際の脅威はない。

ジェイコブの目は、まるで貪欲な狼が獲物を品定めするように彼女の上を這い回った。捕らえられる寸前の獲物を眺めて愉しんでいるかのように。

「さて、俺の可愛い大スターさん。どうする? 刑務所か、それとも復讐か。どっちか選べ」

ジェイコブに焦りはなかった。もう逃げ場はないと、初めから確信しているかのようだった。

スカーレットは全身を硬直させ、指を拳に握り締めた。あの薄ら笑いを、その顔ごと殴り飛ばしてやりたい。だが、拒めば待っているものを思い、握った拳は少しずつほどけ、胸元から...

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