第161話パッション

エスメはルーカスに手を引かれるままついていった。彼が何をするつもりか、おおよそ見当がついているからこそ、頬には恥じらいの紅が差していた。

「もう待てない。私と付き合いたいって言ったよね? だったら、今ここで本気だって証明して」

ルーカスは荒い息を吐きながらエスメを腕の中へ掬い上げ、頬に手を添え、口づけようと身を寄せた。

「ちょっと待って、ハニー。誰もいないのを確かめないと」

エスメは素早くルーカスを押し返した。ここで彼と親密になるのは構わない。だが、見物人がいるのは御免だった。

ルーカスは荒い呼吸のまま、苛立たしげに手を振って先を促す。

エスメは更衣室全体を手早く見回した。女子の着...

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