第164話波乱万丈の夜

トニーが壇上で、これ以上ない熱のこもった開会の挨拶をしていた、そのときだった。客席から、どよめきと息を呑む音が立ち上がった。学生たちが衝撃に立ち上がり、まっすぐ彼を見つめている。

「どうした? 俺の顔に何かついてるのか?」

トニーは反射的に頬や額を触った。すると下にいる教師が、血相を変えて背後を指さす。

そこでようやくトニーは振り向いた。目が恐怖で見開かれる。

背後の大型スクリーンには、裸の男女が机の上で性交している映像が流れていた。

「くそっ、誰だ大スクリーンにポルノなんか流したのは! 今すぐ止めろ!」

トニーの機嫌は一瞬で最悪になった。マシューから投資を引き出すために、今日の催...

ログインして続きを読む