第206章クリティカルモーメント

銃声が鳴り響いた瞬間、オリヴィアは反射的にジャスパーの耳をふさぎ、二人は扉の陰に身を寄せた。心臓が暴れるように脈打つ。

扉の外から、重たい身体が床に叩きつけられる音がした。続いて、ザックの荒い呼吸が聞こえる。

「ザック!大丈夫!?」

オリヴィアは扉に駆け寄り、震える声で叫んだ。

外は数秒、しんと静まり返り、オリヴィアもジャスパーも鼓動が止まりそうになった。

「大丈夫だ。中にいろ。出るな。鍵はかけたままにしろ」

扉越しに、突然ザックの声がした。比較的落ち着いているように聞こえる。

そこでようやく二人は胸をなで下ろしたが、オリヴィアの表情はなお険しいままだった。

あの銃声はあまりに...

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