第217章挑発

ハワード邸の舞踏会場の外で、マシューは行ったり来たりと落ち着きなく歩き回っていた。白くなるほど力の入った手で携帯電話を握りしめ、遠くの交差点を何度も見やる。オリヴィアの姿を捉えられないたび、胸の奥が沈んだ。

近くにはメイソンが立っていた。その表情もまた重い。携帯を取り出してセレステにもう一度かけるが、やはり繋がらない。

「スタンリーの野郎……!よくもセレステとモリーを人質に取りやがって、オリヴィアまで……!」

メイソンは怒りに満ちた声を響かせ、そばの柱に拳を叩きつけた。

「父さん、心配しないで。警察が市内全域で捜索してる。きっと見つかるよ」マシューは肩に手を置いて言った。だがその声も、...

ログインして続きを読む