第48章ジャスパー

オリヴィアがジャスパーの病室に着くと、ドアを開けた先にあったのは、もぬけの殻のベッドだった。

「ジャスパー?」

オリヴィアは眉をひそめ、ベッドへ歩み寄ってマットレスに手を当てた。まだ温かい。離れてから、そう時間は経っていない。

「今度はどこをほっつき歩いてるのよ……?」

オリヴィアがさらに眉間にしわを寄せた、その背後で、誰かがつま先立ちのまま忍び寄ってくる。

医者か看護師を探してジャスパーの行方を尋ねようとした、その瞬間。振り向いたオリヴィアの頭めがけて、黒い影がいきなり飛びかかった。

「おはよう、オリヴィア! きれいなお姉さんには、きれいな花冠がいちばん似合うんだ」

ジャスパー...

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