第百十三章

玲奈からのメッセージが立て続けにポップアップした。

『絵里、昨夜ホテルでこの目で見たのよ!』

『こんな夜中に二人でホテルで密会なんて。しかも部屋中真っ赤なバラで飾り付けて、本当に厚かましい!』

絵里はその二枚の写真を見つめたが、顔には何の感情も浮かばなかった。

拡大して確認し、また縮小して、画面を閉じる。

画面の上で一秒ほど指を止め、短い返信を打った。

『わかった、ありがとう』

玲奈から即座に返信が来る。

『それだけ!? 早く離婚しなよ、なんでそんな我慢しなきゃいけないの!』

絵里はため息交じりに返した。

『私だって、早くそうしたいんだけどね』

スマホを置いた途端、表か...

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